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日産 セブリエ28試乗記


2005年2月27日
記事: 神奈川担当 景山



日産から4月に発売される2005年ニューモデル セブリエ28の試乗会に行って来ました。
この艇をボートショーで見てから、非常に興味があり、今回の試乗会への参加となりました。
去年愛艇のFR−23を売却してから、ずっと友人のボートにお世話になっており、面白い艇が無いかずっと探していました。
共同で購入しようと言う友人は居るのですが、私のボートスタイルはガンガン海に出て走り回るのではなく、天気の良い日などはマリーナ内で船を係留し、船上でビールを飲んでいるような「ノンビリ型」、対して私の友人は10分アタリが無いと直ぐにボートを別の場所に移動する「本気で釣りをする型」で、必然的に興味を持つボートタイプが違い、なかなか話がまとまる事がありませんでした。

ただ、このセブリエには私の友人も興味を持ったようで、珍しく話が合い、寒風吹きすさむ中、横浜ベイサイドマリーナに行って来ました。
この艇は「全く新しい海上空間の提供」をコンセプトに開発されたそうで、今まであまり見かけなかった新しいタイプの28フィート艇です。

日産のホームページでも謳っているように、空間効率の高い四角いキャビンを持ち、またそのキャビンの両側にスライドドアを持たせる事により、アフターデッキよりスムーズにキャビン内への移動を行える面白いつくりになっています。

船内は4名がユッタリと座れるメインキャビン(まるで乗用車のよう)とバウバース・リアクォーターバースの3つで構成されています。

リアシートの間を抜けたところが、リアのクォーターバースになっています。

通常は荷物置き場になりそうですが、オーバーナイトする時は、大人2人がユッタリ寝れそうなスペースを確保しています。
リアシートから船外に出るのにちょっと狭い感じでしたので、センターのテーブルを取ってしまった方が使い勝手が良さそう。
また、キャビン後方(リアクォーターバースの上)にフライブリッジ(正式にはセミフライブリッジと呼ぶらしい)も設けられており、夏の天気の良い日などはオープンエアでの操船が可能です。

このセミフライブリッジは、「セミ」という名前が表わす通り、通常のフライブリッジよりはかなり高さが低く設定されており、その為アフターデッキからステップを数段登るだけと、非常にアクセスの良い造りになっています。

セミフライブリッジ左下にある黒い部分がリアクォーターバースへのアクセス用ドアで、荷物を投げ込んだりするのにも重宝しそう。

次はスライドドアに関して。
友人を集めて釣りに行った場合、自分以外に操船出来る人間がいないと、船をちょっと移動させるにも、自分の竿を踏まれない所に立て掛けて、操船席まで行き、船を移動後また出てきて糸を垂らすという行為の繰り返しになると思いますが、セブリエの場合、操船席の真横にもスライドドアがある為、ロッドホルダーを設置すれば操船しながらの釣りも可能だと思います。

つまり通常は操船席で釣りをしていて、移動の際にはアフターデッキで釣りをしている仲間に「移動するから、糸を上げて〜」と声を掛け、そのまま移動。
移動後、すぐに釣りを始められるんでは無いかと勝手に思い込んでいます。
勿論、サイドデッキにはロッドホルダーを付けるスペースはありますので、ロッドホルダーの装着も全く問題無さそうでした。(詳細は日産マリーンさんにお尋ね下さい。)

28フィートというサイズに加えて、キャビンをかなり大きく取っていますので船内はかなり快適です。

試乗の日はかなりの寒さでしたが、センターキャビンに入り、スライドドアを閉めてしまえば全く寒さを感じない上、大人4人でしたらそれぞれにシートが割り当てられられますので、ちょっと移動の長い釣り場まででもストレス無く移動可能です。

また、高さも十分にあり、4面に窓が付いている為、キャビンに入ると酔ってしまう船に比較的弱い方でも、酔いにくいのではないでしょうか?
しかも、シートに座った状態では皆が進行方向を向いていますので、なお更良いと思います。
船に強い方は全く気にする部分では無いと思いますが、実は私も船に弱く、1日釣りに出る際には必ず酔い止めを携帯していくタイプです。
試乗中は短時間だったとは言え、風が強くかなり波が高い状態でしたが、キャビン内にいても酔いそうな兆候を感じる事は無く安心でした。
まあ、船を留めて釣りを始めると、横揺れが入りますので、ちょっと状況も変わってくると思いますが、、、

さて、次はフライブリッジで操船してみました。
確かにセミフラブリッジは高さが一般のフライブリッジに比べると低く、「見下ろす感覚」は少ないですが、十分夏場のオープンエアを楽しんでいただけると思います。(視界に関しては左の写真を参考にして下さい。)
因みに撮影時は中腰になって撮影しています。
完全にシートに腰掛けてしまうともっと視点は低くなり視界は悪くなりますが、高いところが苦手な私としては、この程度の高さで十分だと感じています。
FBへのアクセスはステップを3段登るだけですので、アフターデッキへのアクセスの良さは抜群です。

仲間とワイワイやる際も、通常のFBですとFBに乗っている人間と、アフターデッキに居る人間とは、それぞれが孤立してしまう事が多いと思いますが、この高さでしたら普通に会話出来そうです。
何しろ170cm程度の大人がサイドデッキの上に立つと、丁度FBに座って人間の横に顔が来る感じですから、、、
右の写真からも分かるように、アフターデッキは28フィートというサイズの割りに小さめです。

これはキャビン部分を大きく取っているのでしょうがない事だと思いますが、アフターデッキでの釣りは(折り畳みのイスなどを置いてユッタリと釣りをしたいのであれば)大人2人が限界だと思います。(狭いと言っても21〜23フィートのハードトップが付いている艇と同じか、ちょっと狭い感じ)

ただし、前述のようにセンターキャビン内に居ながら、左右のスライドドア周辺から糸を垂らす事が出来ますので、ユッタリと釣りをするとしても4人まで大丈夫だと思います。

夏場のクルージングなどは8人くらい乗ってもユッタリだと思います。(センターキャビンに4名・FB2名・アフターデッキ2名で計算。20〜30分程度の短時間のクルージングでしたらアフターデッキに更にプラス2名、計10名でも大丈夫です。)
夏場でも左右のスライドドアを開けて、キャビン後部の窓を開けておけば、室内もムシムシせずに快適だと思います。(未確認です。)

また、アフターデッキにはかなりサイズの大きいイケスが付いていますので、間違って(?)大物を釣ってしまってもスペースの問題はありません。

試乗艇のエンジンは115馬力4ストロークエンジンの2基掛けでしたが、175馬力・225馬力の1基掛けから選択が可能だそうです。(最大250馬力まで対応との事)

2基掛けといってもこのセブリエの船外機の場合、エンジン同士の間隔が狭く、通常の2軸艇のようにその場でクルクル回ったりは出来ませんでした。
もう少し船外機同士の間が空いていれば良かったのですが、船体の設計上の問題か、もしくは直進安定性を優先させたのかもしれませんね。
波も風も無い、しかも広い場所で左右のエンジンを逆回転させれば、ゆっくりとその場で廻頭し始めますが、実際の使用時には風などの影響もありそのような余裕も無いと思いますので、2基掛けを選択するメリットは安心の為と考えた方が良いと思います。

2基掛けは燃費も多少悪くなり、また購入価格も1基の225馬力エンジンよりも大分高くなりますので、私のお勧めは225馬力の1基掛けです。(115馬力の2基掛けと225馬力1基掛けの価格差は税込みで約95万円)

エンジンの音量・音質に関しては、流石に最近の4ストロークエンジンだけあって、エンジン音というよりモーター音に近い音でストレスになりません。

新しいエンジンの艇に乗られている皆さんには笑われますが、私は年式の比較的古い艇ばかり乗り継いで来ていますので「エンジン=結構うるさいモノ」という公式が出来上がってしまっています。
それに比べると天国、天国。

特にキャビンに入りドアを閉めてしまえば、全開で走行していても、キャビン内は非常に静かです。
センターキャビン後部のスライド窓を開けると多少騒音は増えますが、通常会話にも全く問題なしです。(センターキャビン後部のスライド窓はFBで操船している人に飲み物を渡したりするのにも重宝します。)

【総評】
個人的には非常に良い艇だと思います。
ウォークアラウンドタイプながらキャビンのスペースはきっちり確保してあり、また大人4人程度のオーバーナイトも問題無さそうです。
左右のスライドドアというアイデアも良く、試乗していると夢が膨らんでしまいます。
敢えて気になった部分を挙げると
(1)28フィート艇のわりにアフターデッキが狭い。
(2)高いFBが好きな人にはちょっと不満なセミFB。(個人的には気に入ってますが)
(3)サイズ(これは神奈川在住の私個人の問題で、地方の方は関係ありません。)

(1)は、そのまま言葉通りご理解下さい。
ただ、28フィートという限られたスペースにあれだけサイズの大きいセンターキャビンを付けてしまえば、どこかにしわ寄せが行くのはしょうがないのですが、人間とはワガママな生き物ですので、無いものネダリしてしまいます。

(2)はFBに関しての記述で触れていますが、高くそびえ立ったFBを夢見ている方には、ちょっと不満だと思います。
私個人的には十分だと思いますが、、、
また、FBの高さが低い上に、キャビンの屋根が四角く存在を主張していますので、ルーフ部が邪魔になり、何となく見切りが悪いような感覚があります。
実際にはそれほど周りの視界を遮っていないのですが、何となくそんな感覚を覚えました。
また、FBの高さが低い為か、飛沫避けのプラスチックのウインドシールドのサイズはやけに大きく、なおさら視界が制限されている感覚を覚えました。
今回の試乗艇は試作艇だとの事で、発売時には多少の手直しがされるとの事ですので、ちょっとご検討いただければ、、、
まあ、あの高さのFBでウインドシールドを小さくしてしまうと、ちょっと波の高い日に走るとビショビショになってしまうんでしょうが、、、(また、無いものネダリのクセが出ていますね  m(_ _)m  )

(3)に関しては、前述のように私が係留を考えている横浜ベイサイドマリーナの場合、8m以下はBバースという年間40万円ちょっとの場所に係留する事が出来ます。
ところが8m以上10m以下の場合はCバースという年間約100万円の場所にしか係留する事が出来ません。
このセブリエの場合は全長が8.45mとちょっと8mをオーバーしているのです。
「それなら最初からもっと小さい船を捜せ」とお叱りの言葉をいただきそうですが、興味のある船があった場合、先ず見に行くところからスタートする一直線型の私のような人間は後で悩むのです。

どうせCバースに係留するのなら、10mギリギリの艇を買った方が置き場に関しては得な気がしますし、でも欲しい船は8mちょっととCバースには中途半端。
地方の方には全く関係無い悩みなのですが、神奈川のボートライフは置き場の悩みが何時も付いて回るのです。

今回の短い試乗では奔りに関しては、レポートする程の情報を得る事が出来ませんでしたが、115馬力2基掛けのエンジンは流石にパワフルで、セブリエの28フィートの船体には十分過ぎるパワーでした。
私個人的にはあまり遠くに行きませんし、何時も東京湾でプカプカ浮いているような使い方ですので、175馬力の1基くらいでも満足してしまいそうです。
ただし、175馬力と225馬力の価格差は17万円程度ですので、225馬力を購入しておいた方が満足度は高いと思います。

もし、万が一私が新艇でセブリエを購入してしまった場合は、続きのレポートを書くつもりですが、当家の大蔵省から予算の承認を得るのはかなり厳しい状況です。
特に置き場の年間100万円は私の細い肩に、かなり重く圧し掛かってくると思いますので、、、


以下、セブリエの価格表です。
エンジン仕様 税込み価格
225馬力 × 1基 9,030,000円
175馬力 × 1基 8,862,000円
115馬力 × 2基 9,975,000円


今回、試乗に快く協力して下さった日産マリーンの阿比留さんを始め、ご協力下さったスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

セブリエ28及びその他の日産艇の問い合わせに関しては下記のご連絡先にお願い致します。

日産マリーン株式会社
ホームページ: http://www.nissan-marine.co.jp
E-mailでのお問い合わせはコチラ


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