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日産 サンフィッシャー27FB


2005年2月27日
記事: 神奈川担当 景山





私が係留しているベイサイドマリーナで、試乗会がありましたので、またまた日産さんにお世話になってきました。
今回、試乗させていただいたのは「日産サンフィッシャー27FB」と云う27フィートのディーゼルシャフト船です。

この艇の特徴は27フィートというコンパクトな船体を、半ば強引(?)に船内機艇に仕上げてしまった力技度がかなり高い事です。
しかし、その強引さが功を奏して、船体長(実長)を798cmという8m以下を実現し、8m以下の艇を比較的安価に係留出来る横浜ベイサイドマリーナのBバースに係留する事が可能です。
僕が認識している限りでは、横浜ベイサイドマリーナのBバースに係留出来る最大サイズのFB付きシャフト船です。

地方の方や関西エリアの方は置き場に関してそれ程シビアでは無いと思いますが、関東では艇体長(実長)8m以下というのが1つの目安になっております。
この8m以下に対する考え方は関東特有のものかもしれませんね。
因みに横浜ベイサイドマリーナの場合、実測値8m以下の場合、年間の係留代が441000円(Bバース)。
ところが8mを1cmでもオーバーすると(10mまで)、992250円(Cバース)と倍以上になってしまいます。

よってこのサンフィッシャー27は (1)実長で8m以下 (2)係留向きのシャフト船 (3)フライブリッジ付き (4)ディーゼル艇 と重要ポイントをきっちり押さえており、ベイサイドに係留される釣りメインのオーナーには、かなり人気が高い艇です。
実際、私の釣りキチの友人は数年前からこの艇の中古艇を探していますが、なかなかモノが見つからないそうですし、出てきても使用時間の割には高値安定で、なかなか手が出ないようです。
日産さんにも「中古ありますか?」という質問が数多く寄せられるようですが、この船のオーナーさんの特徴は「釣りユース」ですので、長期間所有される方が多く、使用時間も結構いってしまうようです。
ですので、サンフィッシャー27FBは、新艇で買われてもリセールバリューがかなり高いと思います。
以前はハードトップタイプもありましたが、今はこのFBタイプのみとなっています。

それでは、いよいよ船の試乗記に移りましょう。
この試乗記を読まれている方の中で、この艇をクリージングなどのレジャー用途のために使おうと考えている方は、読まずに別のページに行かれた方が良いと思います。
この艇はズバリ「釣りをする為のボート」だと思います。
逆に釣りをする方にはバッチリの船だと思いますが、クルージングなどのレジャー用途には向いているとは云えないと思います。

先ずは外装から眺めて見ると皆さんもお気づきになると思いますが、この艇は驚くほどアフターデッキが広いんです。
メジャーで測ってみましたらアフテーデッキの広さは幅220cm×長さ330cm!!!
船体長が8mの艇でアフターデッキ長が330cmって、凄いことですよね。

また、このフラットなアフターデッキ。
見るからに作業性が良さそうですよね。
釣りをされる方には、かなり喜ばれると思います。

27フィートの中型ボートをシャフト船に仕上げた結果、キャビンをかなり前に持ってこなくてはならなくなり、その結果このアフターデッキの広さを実現したようです。
結果オーラーイですね。
船の構造についてご存知無い方の為に、本当に簡単にですがご説明させていただきます。
通常、船体の後部スペースに余裕の無い小さな艇の場合、エンジン形式は船外機かスターンドライブが一般的です。
何故かと云うとシャフト船はスターンドライブ艇よりエンジン位置を前方に配置する必要があり、今回のように比較的小さな船体ではエンジンの置き場に困るのです。
大型艇の場合、エンジンをキャビン下に配置するのですが、やはり今回のように小型艇ではエンジンをキャビン下に配置するとキャビン内の高さが取れない上に、振動と騒音がもろにキャビンに伝わってしまうので、使用上不具合が生じます。(メンテナンスなども不便ですしね)

今回のサンフィッシャーは、エンジンの位置を基準にキャビン位置をかなり前方に配置しており、その結果かなり広いアフターデッキが生まれました。

また、キャビン位置が前になってますので、必然的にフライブリッジの着座位置も船体サイズのわりにはかなり前寄りです。

FBでの操船時にも特に違和感は無いのですが、前だけを見ていると23フィートくらいの小型ボートの感じがします。(振り返ると巨大なアフターデッキが、、、)

FBの上から見るとこんな感じです。
(FB付きの23フィート艇は無いと思いますが)雰囲気的には23フィートくらいに見えます。

船体周りを見てみるとやはり釣り用途ですかね?


船体周りはウォークアラウンドタイプになっており、動き回るにも便利だと思います。

バウデッキも浅く掘り下げてあり、1人くらいは釣りが出来そうです。

次にキャビン内を紹介します。
キャビンレイアウトは、一般的なもので特筆すべき事はありません。
ただ、この一般的なレイアウトというのが色気はゼロですが、多分一番使い易い形なんでしょうね。

8m以下の艇長に、あれだけ大きなアフターデッキを付けて、さらにウォークアラウンドタイプにしている事を考えると、キャビンにこれだけの広さを確保出来たのは凄いことだと思います。
キャビン左サイドのテーブル・クッション部分は、ベッドにも変更可能だそうです。


ロアステーションも標準装備です。
釣りをメインに使われる方は、天気に関係なく出航する方が多いと思いますし、釣りをしながら船を動かしたりすると思いますので、ロアステーションでの操船は必須ですね。

シートは寄りかかるタイプのリーニングシートです。
この船の性格を考えると十分かもしれませんね。

後部ドアは人気のスライドドアです。

FBはこんな感じです。
シンプルですが、使い易いレイアウトです。

左サイドに大型の収納スペースがあります。
ここにGPSなどを収納するそうです。

シートは二人でしたらかなりユッタリと座れます。
実際試乗時には、日産の方とFBシートに二人で座っていましたが、洋服さえもお互い全く触れないくらいの感じです。

エンジンはいすゞの230馬力ディーゼル船内機エンジンです。
MAXスピードは26〜27ノット前後だそうです。
それでは、ちょっと出航してみましょう。
先ずアイドリング時の音は「ポンポン」という漁船のような音でした。
今回の試乗艇はトランサムステップが付いていない為、排気管が直接見える状態でしたので、なお更音が響いていたかもしれません。

湾外に出てエンジンを回し始めると、アフターデッキ上ではかなりの振動と騒音を感じます。
FB上ではデッキ上に比べて振動なども多少少なくなりますが、通常のプレジャーボートのレベルからすると、かなり大きいレベルです。
27フィートと云う限りのあるスペースに船内機を組み込んでおりますので、振動と音はしょうがないと思います。

奔りは不満の無いものでした。
やはり船体長が短いので、波間を越える際の動きがどうしても、25フィートくらいの船外機艇のような感覚を受ける事もありますが、そこはやはりシャフト船ですので、荒天時に奔ってみると多分違いはハッキリ分かると思います。
スパンカーを付けた際の効きも良好だそうです。

試乗艇ではGPSが付いていませんでしたので、正確なスピードはわかりませんでしたが、多分普通に22〜23ノットは出ていた筈です。
私が操船した際には全開にはしませんでしたが、最高速は26〜27ノットくらいは出るそうです。
これだけの足の速さがあれば釣り場へのアクセスも楽で、プレジャー用途での釣りには不満なくお使いいただけると思います。

総評として、、、
このサンフィッシャーを見ていると、釣り人からアンケートを取り、その要望を集めて造った船のように感じます。
(1)8m以下のサイズ (2)シャフト船 (3)ディーゼル (4)ウォークアラウンド などの一般的に要望のありそうなポンイトを押さえながら、(5)フライブリッジ (6)ある程度のキャビンサイズ (7)個室トイレ などのプレジャーボートとして要望のある機能をプラスしており、趣味で釣りをされる方には本当にドンピシャなボートです。

勿論、釣りをする方の究極は漁船タイプになってしまうと思いますが、置き場の問題などでプレジャーボートで釣りを行う方でには、かなりお勧めです。
では、何故私がこの試乗記の中で「釣りをされる方には、、、」と何度も繰り返しているかと云うと、このサンフィッシャーは数多くの難題をクリアする事と引き換えに、静粛性や快適性などのプレジャーボートとして必要な部分を切り捨てていると感じるからなのです。

これは「ボートが出来上がったら、こうなってしまった」と云うのでは無く、間違いなく設計時には既に分かっていた事だと思います。
多分、日産さんとしてはこの艇に対してクルージング艇としての静粛性や快適性よりも、もっと重要度の高いものを見つけたのだと思います。
その結果、一般的に広く普及するボートでは無く、用途を絞り込んである部分に特化したボートを造ったのだと思います。
一般的に広く普及させようとして、何の特徴も無い中途半端なボートになってしまう事も多々ありますので、このサンフィッシャーの方向性は正しかったと思います。
実際、現在のサンフィッシャー27FBの人気度を見ると、その日産さんの狙いが正しかった事を証明しています。

以下、サンフィッシャー27FBの緒言表です。
主  要  緒  言
全長(m)

7.98

全幅(m) 2.78
全高(m) 2.90
艇体重量(kg) 2,550(エンジン含む)
搭載機関/kW(PS) ディーゼル船内機
UM4BG1TCG/182(247)
最大保証出力kW 182(247)
燃料タンク容量(L)

280

最大搭載人員(人) 12
航行区域 限定沿海
船体価格(税込) 13,755,000円
限沿セット価格例(税込) 14,142,082円
船体価格は諸費用を含まない本体価格です。
限沿セット価格例は慣らし運転費、法定安全備品類、検査・進水諸費等の諸費用を含んだ限定沿海仕様の引き渡し価格例です。
本艇は受注生産です。




今回も試乗に快く協力して下さった日産マリーンの阿比留さんを始め、ご協力下さったスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

日産サンフィッシャー27FB 及びその他の日産艇の問い合わせに関しては下記のご連絡先にお願い致します。

日産マリーン株式会社
ホームページ: http://www.nissan-marine.co.jp
E-mailでのお問い合わせはコチラ


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